AI💻️ vs Human MC🎙️:バイリンガル司会は置き換えられる?
- Allie Sakakibara

- Oct 20
- 3 min read
Updated: Oct 21
はじめに
AI翻訳、AIナレーション、AIアバター…。ここ数年でイベント業界にも急速にAI技術が浸透し、「人間のMCはもう必要ないのでは?」という声を耳にすることも増えてきました。
実際、私も日々の業務でAIを活用しています。台本作成や情報収集、英語⇔日本語の初期翻訳など、AIのおかげで仕事の効率は格段に上がりました。
でも、「じゃあAIでMCもできるの?」と聞かれたら、私の答えは“No, at least not yet.”
今回は、バイリンガルMCという立場から、AIでは代替できない“人間の強み”について、現場での実体験をもとに書いてみたいと思います。
AIが助けてくれる場面は、確実に増えている
最近では、現場入りの数時間前にようやく情報が届くことも珍しくありません。箇条書きや手書きメモをもとに、英語と日本語の両方で台本を仕上げなければならないなんて時も少なくなりません。そんな時、AI翻訳ツールや生成AIは心強い味方です。
また、スポーツや業界知識が必要なイベントでは、過去の自分なら「今さら聞けない…」と遠慮していたような初歩的な質問も、AI相手なら気兼ねなく聞けるのも助かっています。
婚礼からPRイベント、国際スポーツ大会までジャンルをまたいで司会を務める中で、AIは学びのパートナーとして私の土台を支えてくれています。
それでも、現場で求められるのは“人間の判断力”
イベントはハプニングがつきものです。
予定外のトラブル、音響トラブル、ゲストの遅れ、台本にない流れ…。そんな時に、場の空気を読んで瞬時に軌道修正する力こそが、MCの真価だと感じています。
たとえば、
マズい空気を笑いに変える
違和感が出そうな流れを自然に逸らす
ゲストの表情や空気感から間合いを調整する
こういった対応は、事前に用意された原稿やスクリプトだけではカバーできません。
実際、AIで字幕をつけたり原稿を翻訳することはできますが、「今この一言を言うべきかどうか?」というその場での判断は、人間のMCだからこそできる仕事です。
“空気を読む”は、まだAIには難しい
プロのMCは、ただ進行するだけではありません。会場の雰囲気、観客のリアクション、登壇者のちょっとした目線やしぐさ、そうした“小さなサイン”をキャッチして、瞬時に流れを変えたり、補足を入れたり、間を持たせたりしています。
最近思うのは、いいMCは「いいDJ」に似ているということ。
AIでも、同じテンポやジャンルで音楽を繋ぐことはできます。でも、今この瞬間、観客が本当にノッているか? もっと盛り上げるには何をかけるべきか? そんな“肌感覚”は、まだAIには難しい。
MCも同じです。「誰かがやればいい」ではなく、「その場で、その空気を感じ取って言葉を発する」ことに価値があると私は思っています。
おわりに
私はAIにとてもポジティブですし、これからもどんどん活用していくつもりです!
実際、私も“AI社員”に頼りながら情報収集を手伝ってもらっています(笑)
でも同時に、「人間にしかできないこと」が確かにあると信じています。
翻訳、スピード、正確さといった、AIが得意な部分を取り入れながらも、“人にしかできない判断・表現・空気作り”を大切にするMCの役割は、これからますます価値を持っていくのではないでしょうか。
あなたのイベント、AIだけで足りますか?
AIの進化が加速する今こそ、「人が話す意味」「空気を読む力」の価値が見直されるタイミングかもしれません。
日英バイリンガルMCとして、AIも味方にしながら、その場を“最高の空気”で届けるお手伝いをしています。
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